iPhoneやTeslaのバッテリー劣化に悩まされる日々、賢い使い方は?

周りを見回すと様々な電子デバイスがあふれているが、今や使われているiPhoneバッテリーはたいていリチウムイオンバッテリーだ。iPhoneは当然のこととして、筆者が乗用している米Tesla(テスラ)の電気自動車にもリチウムイオンバッテリーが使われている。今回の冬休みスペシャルでは、リチウムイオンバッテリーにまつわるあれこれを述べたいと思う。リチウムイオンバッテリーを搭載するiPhoneとTesla Model 3


劣化するiPhoneのバッテリー メルカリにはたくさんの中古iPhoneが出品されている。それらの「商品情報」に目を通すと「バッテリー○○%」という文言を記載している案件を結構な頻度で目にする。そのような記述がない場合には、購入希望者がコメント欄で質問している例も多い。


 「バッテリー○○%」というのは、iOSの「設定」アプリにおける「バッテリーの状態」で確認できる「最大容量」のことを示している。例えば、2020年10月に購入した筆者のiPhone 11 Proの場合、「90%」と表示されている。これは新品時から性能が1割劣化したことを意味している。
iOSの「設定」アプリの「バッテリー」→「バッテリーの状態」をタップすると、現在のバッテリーの劣化レベルを知ることができる[画像のクリックで拡大表示]リチウムイオンバッテリーも「メモリー効果」で電圧低下?

 メルカリに出品するかどうかに関係なく、誰しもバッテリーの劣化を最小限に抑える使い方をしたいと思うであろう。ただ、バッテリーの経年劣化はデバイスの使用方法や充電の頻度、あるいは使用環境により大きく左右される。可変的要素が多過ぎるためか、「ズバリこれが正解」といった解説に出合ったことがない。それゆえ一般論でしか語ることができず、誤解も生まれる。
 先日、デジタルに疎い知人が次のような物言いをしたので驚いた。「iPhoneのバッテリーを長持ちさせたいので空っぽになるまで使い切ってから充電するようにしている」というのだ。彼はニッカドバッテリーでよく言われた「メモリー効果」を気にしているらしい。メモリー効果とは、電池を使い切らずに継ぎ足し充電をくり返すと放電電圧が低下する現象だ。


 恐らく昔のビデオカメラのイメージに支配されているのだろう。筆者と同じ世代(60代)の人であれば、80年代後半から90年代にかけて子供の運動会などで大活躍したVHS-Cの家庭用ビデオカメラをご記憶であろう。ニッカドバッテリーの「メモリー効果には気をつけろ」といわれ、できる限りバッテリーを使い切ってから充電していたことは懐かしい。


我が家に現存する最古のビデオカメラは8ミリビデオ規格だった。1996年ごろのリチウムイオンバッテリーの初期の製品。これ以前のVHS-C規格のニッカドバッテリーのカメラは処分したようだ[画像のクリックで拡大表示] リチウムイオンバッテリーの時代になってメモリー効果の心配はほぼなくなり、むしろバッテリーを長持ちさせるためには継ぎ足し充電が望ましいといわれている。
 ただ、継ぎ足し充電について調べていると、誰もが知っているある有名メーカーのFAQに「Li-ion(リチウムイオン)充電池は、こまめに充電すると寿命を縮めることになりますので、できるだけ電気を使い切ってから充電するようにしてください」との説明があり、大いに混乱する。


 恐らく、こまめに充電すると後述する「充放電回数」を増やし、結果的に寿命を縮めてしまうことへの危惧からそのような書き方をしている可能性がある。ただ、この部分を一般ユーザーが読むと「メモリー効果、いまだ健在なり」と勘違いするのではないか。
 事ほどさように、

iPhoneのバッテリーの劣化についての情報は、読み解きに高いリテラシーが要求されるので、筆者のような素人は混乱するばかりだ

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